
ももクロ ------- 俺が掟か!?
FIN DE SIECLE ANGE
FIN DE SIECLE ANGE
※WATERSLIDE RECORDSのDISTRO NEWSでブログ扱いされ失笑を買っていたコラムが再びスタートしました。思い立ったら掲載していきます。
2011年、冬。都内近郊の抑圧された退屈な空気の中でモヤモヤしていた俺はももいろクローバーZと出会った。“BATTLE AND ROMANCE”のアナログ盤をきっかけに彼女達に興味を持ったのだ。別に向上心もないポーザー野郎の、ももクロに関する質問にすべて答えてくれるような本物の現場にはまだ出会っていなかった。中学22年生のとき、電気街を横切り、すかした電キチやメイド連中の間をすりぬけ、革ジャンにガンベルを身に付けベルサールまで行ってみた。そこで目にしたものが人生の転機となった。再び俺が夢中になる音楽を見つけたのだ。そして未知の世界だったシーンに足を踏み入れることができた。夢中だったハードコア/パンクもどこか物足らなさを感じ始めた最中、自作のバッヂをメンバーに褒められ舞い上がり、自己中心的で排他的な連中だろ?との先入観を打ち崩したファン(武士)のユニティーと一体感に触れ心底感動したのだ。そう俺にはこれしかない。しかし“アイドル”という肖像はハードコア/パンクからしてみれば偏見的存在でしかなかった。もちろん今でも変わらずレコードは買い聴くが、この音楽も同様に奮えさせてくれるものなのだ。そこに違いなど何もない。さてこの想いを周りに伝え逆転させるためにはどうすればいいのか?俺にはいくつか考えがある。そう偶然知りえたももクロについて勝手気ままに苦悩に満ちたコラムを書くことなのだ。
このコラムを読んでいるアイドルヲタに挨拶しておきたい。俺はももいろクローバーZの大ファンだ。オレンジノートやCONTRADICTIONが入ったバトルアンドロマンスが最強と言い続けてきたが5 The POWER、上球物語、Neo STARGATEにすっかり魂を抜かれ、5TH DIMENSIONこそ最強だ!となった今も燃え続けている。ここ一、二年で多くのアイドルを吸収していった当時の仲間達もやはりももクロは違うと言い続けているのは信用できる筋と言えるだろう。俺はももクロにルーツを持っていることを誇りに思っているが、実際俺がシーンに関わり始めたのは、チケットが取れなくなり始めた2011年のももクリだ。新規、古参などパンク/ハードコアシーンでは聞いた事もなかった位置づけが横行する中で、それでもこの体験は、いまだに俺の毎日の生活の基盤となっている。
このコラムを始めるにあたって、HAVOC口調での現場に対する批判を自由に書いていいと言われた。えっ誰に?何を隠そう俺はHAVOC原理主義者だ。“俺が掟だ!”いやそれ以前の“ハードコアとは何か?”は俺の永遠のバイブルだ。DOLLでの連載が休止してしまって以降、MAXIMUM ROCKNROLLでチェックはしていたものの長続きはしなかった。HAVOC RECORDSのリリース物もチェックしなくなったのは彼とトレードしたD.T.A.Lが明らかな傷のある音飛び盤だったのもある。CHARLES BRONSONのマーク・マッコイをポーザー野郎と連呼していた彼はいった何処に行っちまったのか?ならば彼の言葉を借りて(パクって)アイドル黄金期を俺の言葉で伝えようじゃないか。俺は今でもハードコアが好きだし燃えている。全盛期に比べてレコードを買うのは少なくなったものの、この信念は揺らぐことはない。否定することは簡単だ。だが良い物は良いと、10年後も同じ事を言える人間でいる為にも俺は黙らないぜ。
まず言っておきたいのは、横アリ以降における演出批判について(それ以前からあるのかもしれんが俺はここからしか知らんので悪しからず)。大規模なイベント、小規模イベントそれぞれやる曲も違えば、演出も変わる。新譜をリリースしたなら宣伝要素も入る。収益、新たなファン獲得の為なら当然だ。ましてや連日のデカい会場ともなれば運営、演出他全てにおいて頭を悩ます所だ。ましてや新たなファンも増えていれば尚更魅せ方も変えなければならない。多少かじった程度で昔の曲やテメーが勝手に盛り上がるだろうと思い込んでる曲をやらないだけで、ピーピー喚きちらし、あたかも己の全てが正しいかのような狭い視野で話しをする奴がいる。はっきり言ってやる誰もテメーの為にやってるんじゃぇよ!今度他界なんて言ってみろ、俺のリボルバーに手が伸びるぜ!本当に彼女達を見続けたけりゃ黙ってろ。そして大声張り上げて彼女達に声を届けろ。この相互の一体感があるからこそももクロの現場は楽しくもあり感動を呼ぶのだ。この確立された現場を与えてくれたのが彼女達であり、築き上げた先人のモノノフ達なのだ。俺からみれば新規も古参も所詮は同じヲタク。早いか遅いかなんぞ気にしてる暇があるのなら他の事に気を使え!ただ先人の築き上げた現場に土足で上がるような真似だけするな。古参が偉いと言ってる訳じゃない。現場には先人が残したオリジナリティーってもんがあるってことだけは忘れんな。最後に一つ、開演前に昔話しや、自分のヲタクぶりを大声でベラベラとしゃべるのは惨めになるだけだ。お寒い軍団でいれば尚更。そんなもんは終演後に取っておけ。お喋りはそれからでも遅くないはずだ。イベント中に周りばっか気にしてるような弱ヲタにだけはなるなよ。
『空前のアイドルブーム』はパンク/ハードコア界隈にも押し寄せ続々と現場にクラストパンツやコアなバンドTを着た人間を直ぐに見つけられるようになった。このトレンドによって新たな自分の居場所を見つけるにはどうすればいいのか?元々“他の人間とは違う”という固い意志を持ってアンダーグラウンドなシーンに足を踏み入れたハズなのに何故か有名なヲタや強いヲタへの意識が生まれる。結果としてパンク/ハードコアで学んだヒエラルキーへの反抗も何処かへ置き忘れ、強いモノとの繋がりそこに自分を位置づける。待ってくれ、俺達はそういったクソッたれな風潮が嫌で“自由な道”を選択してきたんじゃないのか?もう一度考えてみろ。認知されたいのはアイドルなのかヲタクなのかを。
<Renix Von Sioc> ※2013年のZINEより転載
2011年、冬。都内近郊の抑圧された退屈な空気の中でモヤモヤしていた俺はももいろクローバーZと出会った。“BATTLE AND ROMANCE”のアナログ盤をきっかけに彼女達に興味を持ったのだ。別に向上心もないポーザー野郎の、ももクロに関する質問にすべて答えてくれるような本物の現場にはまだ出会っていなかった。中学22年生のとき、電気街を横切り、すかした電キチやメイド連中の間をすりぬけ、革ジャンにガンベルを身に付けベルサールまで行ってみた。そこで目にしたものが人生の転機となった。再び俺が夢中になる音楽を見つけたのだ。そして未知の世界だったシーンに足を踏み入れることができた。夢中だったハードコア/パンクもどこか物足らなさを感じ始めた最中、自作のバッヂをメンバーに褒められ舞い上がり、自己中心的で排他的な連中だろ?との先入観を打ち崩したファン(武士)のユニティーと一体感に触れ心底感動したのだ。そう俺にはこれしかない。しかし“アイドル”という肖像はハードコア/パンクからしてみれば偏見的存在でしかなかった。もちろん今でも変わらずレコードは買い聴くが、この音楽も同様に奮えさせてくれるものなのだ。そこに違いなど何もない。さてこの想いを周りに伝え逆転させるためにはどうすればいいのか?俺にはいくつか考えがある。そう偶然知りえたももクロについて勝手気ままに苦悩に満ちたコラムを書くことなのだ。
このコラムを読んでいるアイドルヲタに挨拶しておきたい。俺はももいろクローバーZの大ファンだ。オレンジノートやCONTRADICTIONが入ったバトルアンドロマンスが最強と言い続けてきたが5 The POWER、上球物語、Neo STARGATEにすっかり魂を抜かれ、5TH DIMENSIONこそ最強だ!となった今も燃え続けている。ここ一、二年で多くのアイドルを吸収していった当時の仲間達もやはりももクロは違うと言い続けているのは信用できる筋と言えるだろう。俺はももクロにルーツを持っていることを誇りに思っているが、実際俺がシーンに関わり始めたのは、チケットが取れなくなり始めた2011年のももクリだ。新規、古参などパンク/ハードコアシーンでは聞いた事もなかった位置づけが横行する中で、それでもこの体験は、いまだに俺の毎日の生活の基盤となっている。
このコラムを始めるにあたって、HAVOC口調での現場に対する批判を自由に書いていいと言われた。えっ誰に?何を隠そう俺はHAVOC原理主義者だ。“俺が掟だ!”いやそれ以前の“ハードコアとは何か?”は俺の永遠のバイブルだ。DOLLでの連載が休止してしまって以降、MAXIMUM ROCKNROLLでチェックはしていたものの長続きはしなかった。HAVOC RECORDSのリリース物もチェックしなくなったのは彼とトレードしたD.T.A.Lが明らかな傷のある音飛び盤だったのもある。CHARLES BRONSONのマーク・マッコイをポーザー野郎と連呼していた彼はいった何処に行っちまったのか?ならば彼の言葉を借りて(パクって)アイドル黄金期を俺の言葉で伝えようじゃないか。俺は今でもハードコアが好きだし燃えている。全盛期に比べてレコードを買うのは少なくなったものの、この信念は揺らぐことはない。否定することは簡単だ。だが良い物は良いと、10年後も同じ事を言える人間でいる為にも俺は黙らないぜ。
まず言っておきたいのは、横アリ以降における演出批判について(それ以前からあるのかもしれんが俺はここからしか知らんので悪しからず)。大規模なイベント、小規模イベントそれぞれやる曲も違えば、演出も変わる。新譜をリリースしたなら宣伝要素も入る。収益、新たなファン獲得の為なら当然だ。ましてや連日のデカい会場ともなれば運営、演出他全てにおいて頭を悩ます所だ。ましてや新たなファンも増えていれば尚更魅せ方も変えなければならない。多少かじった程度で昔の曲やテメーが勝手に盛り上がるだろうと思い込んでる曲をやらないだけで、ピーピー喚きちらし、あたかも己の全てが正しいかのような狭い視野で話しをする奴がいる。はっきり言ってやる誰もテメーの為にやってるんじゃぇよ!今度他界なんて言ってみろ、俺のリボルバーに手が伸びるぜ!本当に彼女達を見続けたけりゃ黙ってろ。そして大声張り上げて彼女達に声を届けろ。この相互の一体感があるからこそももクロの現場は楽しくもあり感動を呼ぶのだ。この確立された現場を与えてくれたのが彼女達であり、築き上げた先人のモノノフ達なのだ。俺からみれば新規も古参も所詮は同じヲタク。早いか遅いかなんぞ気にしてる暇があるのなら他の事に気を使え!ただ先人の築き上げた現場に土足で上がるような真似だけするな。古参が偉いと言ってる訳じゃない。現場には先人が残したオリジナリティーってもんがあるってことだけは忘れんな。最後に一つ、開演前に昔話しや、自分のヲタクぶりを大声でベラベラとしゃべるのは惨めになるだけだ。お寒い軍団でいれば尚更。そんなもんは終演後に取っておけ。お喋りはそれからでも遅くないはずだ。イベント中に周りばっか気にしてるような弱ヲタにだけはなるなよ。
『空前のアイドルブーム』はパンク/ハードコア界隈にも押し寄せ続々と現場にクラストパンツやコアなバンドTを着た人間を直ぐに見つけられるようになった。このトレンドによって新たな自分の居場所を見つけるにはどうすればいいのか?元々“他の人間とは違う”という固い意志を持ってアンダーグラウンドなシーンに足を踏み入れたハズなのに何故か有名なヲタや強いヲタへの意識が生まれる。結果としてパンク/ハードコアで学んだヒエラルキーへの反抗も何処かへ置き忘れ、強いモノとの繋がりそこに自分を位置づける。待ってくれ、俺達はそういったクソッたれな風潮が嫌で“自由な道”を選択してきたんじゃないのか?もう一度考えてみろ。認知されたいのはアイドルなのかヲタクなのかを。
<Renix Von Sioc> ※2013年のZINEより転載